Re: 気になること
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気になること (ゲスト, 2005/5/15 17:50)
- Re: 気になること (ゲスト, 2005/5/16 0:38)
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Re: 気になること (ゲスト, 2005/5/16 8:26)
- Re: 気になること (ゲスト, 2005/5/16 15:45)
- Re: 気になること (ゲスト, 2005/5/16 20:12)
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Re: 気になること (ゲスト, 2005/5/16 20:26)
- Re: 気になること (ゲスト, 2005/5/16 21:47)
- Re: 気になること (ゲスト, 2005/5/17 0:53)
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Re: 気になること (ゲスト, 2005/5/17 1:17)
- Re: 気になること (ゲスト, 2005/6/12 2:27)
ゲスト
ゲストの 「uri」さんからの投稿です。---
・ニサンの悲劇後ラカンは力を、カレルレンは神を創り出すと決意したのですが、最終的な目的は一緒だったのか
ゼノの世界の人物達は、いわゆる「キャラ」として描かれていないので、(特に長命な「世界の真実を知る人々」の)思惑は状況によって変化しています。僕らが人生を通して一貫した価値観や目的を持っていないように。
例えばカレルレンは、いわゆるニサンの悲劇の時、神と信仰に絶望しました。この神というのは、ソフィアが説いていた「内なる神(つまり人の心に宿る光)」のことです。あれほど神を信じ、人々を救っていたソフィアを死なせてしまうような神は神ではない、「内なる神」が神でないならば、自らの手で真の神を創ってやろうと思ったわけです。呼べば応える神を。劇中にも確かそんな描写がありましたよね。
そこでカレルレンはソラリスにわたり、デウスシステムの存在を知ります。そして一旦はデウスシステムこそが求めていた神だと考えました。デウスシステムに吸収されることによるヒトの合一こそ、悲しみも憎しみもない世界への回帰だと。この時点でミァンと利害が一致したので、一緒にM計画を推進します。
しかし、後にカレルレンはM計画を通じてデウスシステムの真相を知り、さらにはデウスシステムの内部に宿る波動存在にも気付きました。そこで求めるべき神は「人の手による神」デウスシステムから波動存在に移ります。波動存在は自らの意思を持たぬ存在ですが、確かに呼べば応える神です。そして、デウスシステム破壊後に解放される波動存在と共に高次元のゆらぎへ回帰し、デウスと融合したソフィア(の転生エレハイム)と、高次元で合一することへ目的は変わりました。
しかし、最後の段階で、もはやカレルレンの目的はソフィアとの合一にはなかった気がします。EDで、エレハイムがフェイを選んだ時、止めはしませんでしたよね。カレルレンは500年の時を生きる中で、接触者と対存在の強い結び付きを見ながら、もはや自分の入る余地はないと気付いていたのでしょう。傷つき、疲れ果てたカレルレンは、ただ、帰りたかったのではないでしょうか。悲しみのない、安らかな場所へ。
彼らはそれぞれ自分の人生を生きています。ですから二人の目的を単純に比べることはできないでしょう。
・最後のあれは結局は人間が真の自由を得るため、ヒトを創ってくれた神(デウス)にあざむいた、ということになるのか
デウスシステムは子の成長を阻み、自らの子宮に帰そうとする「太母」の性質も持っています。そして、デウスの子であるヒトは成長するために「母」を乗り越えたのです。
そもそもデウスシステムを作ったのは人間です。デウスシステムは結果的に親である人間や、子であるヒトに対する脅威となってしまいましたが、誰かを欺いたわけではありません(むしろ純粋に与えられた使命を果たそうとしたのです)。
要するに、誰が誰を欺いたとかいうパワーゲームの話ではなく、みんな、自分の使命と能力の中でいろいろ考えて動いただけです。それが、ゼノを通して語られた「生きる」ということでしょう。
・エレハイムは一人で天帝や始祖を創ったのか
オリジナルエレハイムがエクソン置換によって変化したミァン・ハッワーは、エルドリッジ墜落後、生体素子維持プラントを使って一人でカインや法院たち原初のヒトを創りました。
ちなみにその後、多様性分化種<ヒト>の元型を創ったのは、カインと法院のようです。もちろん、ミァンの意思に沿って、ですが。
> しかし、アベルの「母」のイメージって…。彼はマザコンだったということなのでしょうか?
そうではありません。
人間は誰しも、この世界へ産み落とされた後、自分で息をし自分で歩き自分で生き延びなければならない苦しみを知ります。そして何の苦しみも悲しみもなく安らかだった「母の子宮」への回帰願望を持っているということです。(赤ちゃんが産まれた直後に大泣きするのは、この世へ産まれてしまったことへの嘆きだ、なんて表現もできます)
そうだとするなら、母の子宮を覚えている子供の内はなおさらでしょう。自分では意識せずとも無意識にそれを持っている。ということで、それが波動存在を図らずも定義した。と、そういうことです。
長くなりましたm(__)m 失礼します。
・ニサンの悲劇後ラカンは力を、カレルレンは神を創り出すと決意したのですが、最終的な目的は一緒だったのか
ゼノの世界の人物達は、いわゆる「キャラ」として描かれていないので、(特に長命な「世界の真実を知る人々」の)思惑は状況によって変化しています。僕らが人生を通して一貫した価値観や目的を持っていないように。
例えばカレルレンは、いわゆるニサンの悲劇の時、神と信仰に絶望しました。この神というのは、ソフィアが説いていた「内なる神(つまり人の心に宿る光)」のことです。あれほど神を信じ、人々を救っていたソフィアを死なせてしまうような神は神ではない、「内なる神」が神でないならば、自らの手で真の神を創ってやろうと思ったわけです。呼べば応える神を。劇中にも確かそんな描写がありましたよね。
そこでカレルレンはソラリスにわたり、デウスシステムの存在を知ります。そして一旦はデウスシステムこそが求めていた神だと考えました。デウスシステムに吸収されることによるヒトの合一こそ、悲しみも憎しみもない世界への回帰だと。この時点でミァンと利害が一致したので、一緒にM計画を推進します。
しかし、後にカレルレンはM計画を通じてデウスシステムの真相を知り、さらにはデウスシステムの内部に宿る波動存在にも気付きました。そこで求めるべき神は「人の手による神」デウスシステムから波動存在に移ります。波動存在は自らの意思を持たぬ存在ですが、確かに呼べば応える神です。そして、デウスシステム破壊後に解放される波動存在と共に高次元のゆらぎへ回帰し、デウスと融合したソフィア(の転生エレハイム)と、高次元で合一することへ目的は変わりました。
しかし、最後の段階で、もはやカレルレンの目的はソフィアとの合一にはなかった気がします。EDで、エレハイムがフェイを選んだ時、止めはしませんでしたよね。カレルレンは500年の時を生きる中で、接触者と対存在の強い結び付きを見ながら、もはや自分の入る余地はないと気付いていたのでしょう。傷つき、疲れ果てたカレルレンは、ただ、帰りたかったのではないでしょうか。悲しみのない、安らかな場所へ。
彼らはそれぞれ自分の人生を生きています。ですから二人の目的を単純に比べることはできないでしょう。
・最後のあれは結局は人間が真の自由を得るため、ヒトを創ってくれた神(デウス)にあざむいた、ということになるのか
デウスシステムは子の成長を阻み、自らの子宮に帰そうとする「太母」の性質も持っています。そして、デウスの子であるヒトは成長するために「母」を乗り越えたのです。
そもそもデウスシステムを作ったのは人間です。デウスシステムは結果的に親である人間や、子であるヒトに対する脅威となってしまいましたが、誰かを欺いたわけではありません(むしろ純粋に与えられた使命を果たそうとしたのです)。
要するに、誰が誰を欺いたとかいうパワーゲームの話ではなく、みんな、自分の使命と能力の中でいろいろ考えて動いただけです。それが、ゼノを通して語られた「生きる」ということでしょう。
・エレハイムは一人で天帝や始祖を創ったのか
オリジナルエレハイムがエクソン置換によって変化したミァン・ハッワーは、エルドリッジ墜落後、生体素子維持プラントを使って一人でカインや法院たち原初のヒトを創りました。
ちなみにその後、多様性分化種<ヒト>の元型を創ったのは、カインと法院のようです。もちろん、ミァンの意思に沿って、ですが。
> しかし、アベルの「母」のイメージって…。彼はマザコンだったということなのでしょうか?
そうではありません。
人間は誰しも、この世界へ産み落とされた後、自分で息をし自分で歩き自分で生き延びなければならない苦しみを知ります。そして何の苦しみも悲しみもなく安らかだった「母の子宮」への回帰願望を持っているということです。(赤ちゃんが産まれた直後に大泣きするのは、この世へ産まれてしまったことへの嘆きだ、なんて表現もできます)
そうだとするなら、母の子宮を覚えている子供の内はなおさらでしょう。自分では意識せずとも無意識にそれを持っている。ということで、それが波動存在を図らずも定義した。と、そういうことです。
長くなりましたm(__)m 失礼します。